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清水信博

人件費生産性(MQ/F1)


賃金付加価値生産性ともいうが、現代的な表現をすると人件費生産性であり、もう少しスマートな表現は、F1生産性。

それはいいのだが、ある会社の人件費生産性は2.0であった。

であったというのは、この会社の過去数年間の付加価値(MQ)と人件費(F1)の推移をみると、業績の悪いときもあり、良かったときもあるが、ほぼ2.0であれば良しとされる状況にあった。

その会社に中途採用の社員が加わった。

その中途社員は能力のある営業として高給で採用されが、半年間の営業成績は自身の給与の1.8倍の付加価値しか上げることができなかった。

この場合、早急に2.0倍の付加価値を上げるべく上司が動いていくことになると思うが。

しかしながら、この半年間で失われた(2.0以下の不足MQ) 0.2×人件費は、どこから削られるのであろうか?

答えは「利益(G)」から削られるのである。

人件費生産性2.0を下回ったということは、得られていたであろう経常利益(G)が削られてしまったということに他ならない。

経常利益が削られてしまったということは、全員の利益配分額が減少するということである。もっとひどい場合には赤字転落もあり得るし、長引けば倒産路線に入ってしまうこともある。


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