有名なコンサルタントが書いたラッカープランの賞与総額決定式は次のような説明がなされている。
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アメリカのアレン・ラッカーが提唱した賞与総額を決める方式の一つで、「生産性成果配分方式」のことを指す。
・企業の創出する付加価値額と人件費総額が一定の相関関係があるといった研究結果を元に導き出された、「付加価値額」を基準として賞与総額を決定する手法。
・具体的な算出方法は、「賞与総額=付加価値額×標準労働分配率-毎月支払った賃金総額」となる。
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上記のようにMQに単純労働分配率を掛けて給与総額を算出し、そこから毎月の給料を引いて賞与総額を出すという計算式は、分かりやすい反面、科学性に欠けた手法といえます。
正しくは次のように、賞与と基本給とその他の比率を出して、それを給与総額で割り振るのが正解です。
(例)年間賞与が基本給の5ヶ月分であり、
月間の「基本給」と「その他給与」の割合が80%対20%であった場合、人件費の構成は、次のようになる。
■賞与係数=(0.8×5ケ月)÷(12ヶ月+0.8×5ヶ月)=25%
■基本給係数=(100%-25%)✕0.8=60%
■その他給与係数=(100%ー25%)✕0.2=15%
合計100%となります。
そこで人件費総額が1000であれば、賞与は25%の250となり、基本給は60%だから600、その他給与は15%なので150となります。
では人件費総額が1500であった場合はどうなるか?
それは1500にそれぞれの係数を掛け算すればOK。
じつは、こういった考え方は50年以上も前に日本で紹介されたのですが、数学が苦手な人達は、プラス・マイナスを使うことでしか理解できませんでした。こういったものを「似て非なるもの」と言います。